「最近成長していない」と感じる人の為の成長法則

為になる雑記


成長しない、という人間は3種類存在する。

  1. 本当に成長していない人間
  2. 成長しているがそれに気付いていない人間
  3. 成長を自覚しているが、満足出来ない、もしくは「あなたの成長速度ってその程度?」と言われたくない為、成長していないと言う人間

「全く成長していない人間」は空想上の存在で、実際にはこのような人間はいない。理由は後述する。

つまり、もしあなたが「成長していない」と考えるならば、2または3に当てはまる。あなたはどちらに属するだろうか?

結論から言ってしまえば、成長しない人間はいないが、成長速度がカメレベルの人間もいれば、ウサギレベルの人間もいる。あなたがもっと成長したい、成長速度を速くしたいと願うならば、是非この記事を読んで欲しい。

この記事ではまず、成長の基本的性質を共有し、「成長の定義」をはっきりさせ、最後に、具体的な成長サイクルを説明する。つまり、あなたが成長しない理由は小出しにしていくということだ。

えっ?なぜ、「あなたが成長しない理由4選」のような形で、さっさと答えを教えてくれないのかって?

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成長の基本的性質

まず始めに、この後の話を理解する上で、知っていて欲しい考え方について書いていく。

能力の有機性

能力の有機性とは、ある能力を獲得するためには、その土台となる基礎的な能力を持っていなければならない、ということである。例えば、「言葉を話す」というのは、人間の立派な能力だが、植物が言葉を話すことはない。なぜなら彼らは口をもっておらず、思考力もないから。「口を持つ」ということを能力と捉えるかは人それぞれだが、ある能力には、その前提となる何かが必要である、ということは伝わっていただけただろうか。

能力はゼロ(無)から生まれることはない、という意味で、能力は「有機性」を持つ。

当然の様に感じるかもしれない。しかし、能力の獲得には基礎が必要である、ということをどうやら人間はよく忘れるようだ。

例えば、某ブログ主は、自分の主張の細部まで読者に伝わることを目標として、できるだけ丁寧に、できるだけ冗長に書こうとしてしまう(自画自賛)。すると、この文章ではニュアンスが上手く伝わらない、別の例を出すためには前提知識の説明に一万字は使ってしまう、もしかすると、文章の構成が悪かったのかも知れない、といった風に、全く筆が進まなくなる。

あなたは恐らく私とブログに興味は無いだろうから詳しい説明は省くが、

一般論として、分かりやすい文章を書きたいなら、表現の一つ一つにこだわるより、色々な文章を書いて、文章力を向上させるか、Twitterなどで読者の反応を見るべきだろうことは、ブログを書かない人にでも容易に理解出来るだろう。

つまり、前提能力を無視してある能力を獲得しようとすると、成長しないことはないが、成長速度は著しく遅くなる。あまりにも成長が遅いと、「成長していない」と考えるようになる。(成長しない理由その1)

成長の網目構造

能力の成長は、しばしば階段に見立てて説明される。ポケットモンスターを例に取ってみると、レベル1の次はレベル2で、レベル2の次は、レベル3があり・・・・・・とポケモンのレベルは一つずつ上がっていく。義務教育の学習指導要領も同様で、最初は自分の名前を英語で言えるようになり、次に相手の名前を聞き方を習い、その次に色に関する語句を習い・・・・・・と学習内容がきちんと決められている。

ポケモンや義務教育に文句を付けるつもりは毛頭無いが、能力の成長は、階段状のメタファーよりも、網目状のメタファーで捉える方が、的を射ている様な感じがする。

階段上のメタファーは、時間と共に能力のレベルが上がっていく様子を表している。一方で、網目のメタファーからは、具体的経験を重ねていく内に、経験と経験が相互作用を引き起こし、能力のレベルが上がる様子が見て分かるだろう。

ちなみに、黒点一つ一つが経験したことであり、それらを結ぶ線分は、経験したことが相互作用を起こしていることを示す。

能力の成長を、階段から網目にすることで、得られる知見は多い。例えば、失敗した経験にせよ、成功した経験にせよ、能力の成長を支える黒点であることには変わりないということだ。ポケモンのように、負けてしまうと経験値が貰えないのではなく、勝っても負けても経験値になるのが人の成長である。

さらに、様々な経験をしていても、一向に能力が成長しない人は、経験と経験を線でつないでいないからだ、という考察も出来る。経験と経験を線でつなぐとは一体どういうことなのか、という説明は後に回すが、同じ失敗を何度も繰り返す人や、頑張っているのに成長していない(と感じている)人の根本的な原因が、「経験を積むだけ」で、そこから振り返ろうとしないからだと推測出来るかもしれない。(成長しない理由その2)

小まとめ

成長について考える上で必要な前提知識は以上の2点である。

  • 能力の有機性:能力には、基礎的な能力(サブ能力)や、元となる経験が必要
  • 成長の網目構造:成長はステップバイステップではなく、蜘蛛の巣のようなイメージ

ここからは、具体的に、「成長とは一体何か」について考えていく。

成長の定義

成長は、人間の生きがいにつながる重要な現象で、全ての人に起こりうるからか、色々な人が「成長とは何か」について自分なりの定義をしている。しかしそれら全て、的を射ていないような印象を受ける。成長とは?と聞かれて、声高に自分の意見を述べる人も、実は成長についてよく分かっていないのかもしれない。

成長は次の3つの要素を持つ

  • 拡大
  • 高度化
  • 抽象化

これら一つ一つが成長の定義である。つまり、成長とは、「拡大すること」であり、「高度化すること」であり、「抽象化すること」なのだ。

一つずつ説明していこう。

拡大

拡大とは、「能力の適用範囲が広がること」を意味する。つまり、「出来なかったことが出来るようになること」、とも言い換えられる。例えば、唐揚げを作れるひとが、竜田揚げも作れるようになったとしよう。この現象は二つの見方が出来る。

  • 今まで作れなかった竜田揚げを、作れるようになった
  • 揚げる、という能力を、「唐」だけでなく、「竜田」にも適用出来るようになった

前者の見方では、何もないところから、能力が発芽した、といったニュアンスが含まれる。つまり、「竜田を揚げる」というスキルが、無から生まれた感じがするのだ。しかし成長の基本的性質で確認したように、無からスキルを獲得出来ることはない。必ず前提となるものが存在する。

今回の例では、「唐揚げを作る能力」が元々あって、揚げ物に慣れていた為、竜田揚げも作ることが出来た、と考えるのが妥当である。ちなみに竜田揚げはレシピを見れば誰にでも作れるという認識は甘い。現に私は失敗した。百数十度の油なんて知らない。

拡大は成長の辞書的意味だったりもする。デジタル大辞泉には、

人や動植物が育って大きくなること。おとなになること。
物事の規模が大きくなること。拡大。

とある。つまり、拡大は、身長が160センチから、161センチに伸びた、とか、植物の高さが高くなった、とかいった成長を、能力や、スキルの成長にも適用出来るようにしたものなのだ。

高度化

高度化は深化と言い換えることも出来る。つまり、より早く、より正確に、より効率よく、物事を達成した場合、能力が「高度化」したと捉えられる。特に気になる点はないだろうから、説明は最小限に留めておく。

抽象化

「拡大」「高度化」だけでは網羅しきれない成長の側面を抽象化と表現した。

ポケモンで例えると、進化である。拡大と高度化は、経験値を得てレベルが上がることに対応するが、これだけではどうしても、ポケモンが別のポケモンに形態変化する現象を説明しきれない。

例えば、レベル30で進化するポケモンがいたとしよう。進化の直接的な原因は、レベルが29から、30になったこと、つまり、1レベル分の経験値を獲得したからだ。しかしいつ、いかなる時でも経験値を獲得すれば進化出来るわけではなく、レベル30までの経験値の積み重ねがあって初めて進化が可能になる。

人間の成長にも、「あるとき、一気に成長が進む」という段階がある。失敗を引きずって何ヶ月もウジウジしていた人が突然吹っ切れたり、人が変わったように真面目に働き始めたりする。

勉強や学習にも同様のことが当てはまる。何度聞いても理解出来なかった分野が、いつの間にか簡単に思えていたり、低空飛行していた英語の点数が、一気に伸びるといった現象だ。これは、下の図のようなS字カーブで説明される。

成長には「停滞期」と、「急激な成長期」があり、停滞期に積み重ねた経験が、成長期で一気に開花する。停滞期と跳躍期間の間に、何か特別な経験があった、というわけではなく、充電期間の努力が実った、という感じだ。

人間の突然の成長を、私は「抽象化」、と呼ぶ。停滞期と跳躍期の間には確かに、「特別な経験」は無い。しかし、その前後で考え方は必ず変化する。

不慮の事故、もしくは失恋などの辛い過去、その後の考え続けた日々、これら一つ一つが経験となって、自分の積み重ねとなり、少しずつ成長していく。そこから、「あのときの経験はつまりこういうことだったんだ」とか、「これからはこのように生きていこう」と、過去の経験が統合されて、新しい考え方が生まれる。

あらゆる過去の経験が全て統合されるからこそ、突然の成長、突然の跳躍を、「抽象化」と表現するのである。

成長の3要素から分かること

成長を、「拡大」「高度化」「抽象化」の3つに分けると、色々と都合が良い。

例えば、先程のS字カーブを見て欲しい。人間の成長は、「停滞期」と「跳躍期」を繰り返すと書いた。二つの特徴は、それぞれ、

  • 停滞期:経験を積み重ねる充電期間。大きな成長は見られない。「拡大」「高度化」に対応
  • 跳躍期:過去の経験が統合されて新しい考え方が生まれる。「抽象化」に対応

このように、停滞期は「拡大」と「高度化」に、跳躍期は「抽象化」に対応する。つまり、一見成長していない様に見える停滞期は、実は跳躍のための充電期間で、成長の大事な一要素なのである。

あなたが成長していないと感じる理由はここにあるかもしれない。人は目に見える大きな成長期間に成長を実感する。しかし、本来の成長は、大きな跳躍の前後にある停滞期を含めたものだ。

だからこそ私は、成長の定義から書き始めた。特に、「成長しているが、それに気付いていない人」は、「成長の定義を勘違いしている」か、「停滞期にいる」かのどちらかだろう。(成長しない理由その3)

成長の3要素から分かること その2

成長の3要素を、成長の網目構造と併せて考えてみよう。

「拡大」と「高度化」は、正直なところ、あまり関係がない。なぜなら、点と線のメタファーは、あくまで経験したことそのものと、それらの相互関係を示すに留まるため、能力の高低を表すものではないからだ。

しかし、「抽象化」は、成長の網目構造と大いに関係がある。

例えば、新しい経験を一つしたとする。真っ白なキャンバスに、黒点が一つ描かれ、そこから成長の網目が広がっていくだろう。点一つだけというのは、零次元である。

次に、また新たな経験をすると、もう一つの黒点ができる。点と点の間が線で結ばれると、点が線となる。つまり、零次元が一次元に抽象化する。

さらに新しい経験をして、それが線で結ばれると、今度はそれが面となる。一次元が二次元に抽象化した瞬間だ。

そしてさらに新しい経験によって、面が立体となる。図で表すと以下のようになる。

つまり、点と点を、線でつなぐ行為は、「抽象化」と全く同じことを意味する。「抽象化」とは、経験と経験を振り返り、新しい考え方を生み出すことであった。先程も述べたように、経験量は多いが、成長速度が遅い人は、経験から自分なりの持論を生み出せていない。点が点のままで放置されると、その人の能力は永遠に零次元のまま、停滞期をさまようこととなる。

ところで、点(零)が線(一)に、線が面(二)に、面が立体(三)になった後はどうなるのだろうか?便宜的に四次元を設定したりも出来るが、上手く形を思い浮かべることは難しい。

立体(三)の次は、新たな点(零)になるというのが、答えである。

宇宙の様子を考えてみれば分かりやすい。あなたが今見ている世界は立体だが、地球から見れば、あなたは豆粒以下の存在だ。その地球でさえ、太陽から見れば、数ある惑星の一つ(点)でしかない。さらにその太陽系も、銀河から見れば小さな点で、さらにさらに銀河も銀河群の一部で・・・・・・

私は宇宙に全く明るくない為詳しい言及は避けるが、立体が点となるイメージは掴めただろう。点が集まって立体となり、それが一つの点を作り、大きな点が集まって立体をなす。またそれが点となってを繰り返していく。

あなたが成長を実感できない理由の一つがここにある。つまり、視点が低いうちは、経験一つで簡単に次元が上がるため、成長実感を容易に得られるが、経験を重ねていく内に、点を集めることすらも難しくなっていく。なぜなら最小単位であるはずの点は、それより小さな数多の点で構成された立体なのだから。(成長出来ない理由その4)

「ママ」とか、「パパ」とかいった単語を覚えただけで喜ばれる時期もあれば、いつ使うかも分からない英単語を、数百単位で覚えるのが最低ラインという時期もある。

しかし忘れてはならない。一息で吹き飛ばされるようなカスみたいな経験も、集まれば大きな点となり、あなたの能力を成長させてくれることを。人生に無駄な経験などない。

成長しない人間はこの世にいない。なぜなら、経験一つで人は成長するから。

あなたは今も、確実に成長している。

小まとめ

ここまでで4つの成長しない理由を挙げた。それを振り返っていこう。

  1. 大きな成長にこだわりすぎている(=前提となる小さな点を無視している)
  2. 経験を振り返ろうとしないので、一向に思考の次元が上がらない
  3. 成長の定義を知らない。もしくは停滞期にいる
  4. 自分のレベル(次元)が高すぎて、小さな成長を感じ取れない

ここから分かることは、あなたが成長したいのなら、成長のメカニズムをきちんと理解して、小さな経験を大切にし、それらから感じたことを言葉にしていく、さらに自分の今いる立ち位置を忘れずに、新しい経験を積み重ねる、というサイクルを繰り返し回していけば良いのだ。

ただ、これではあまりにも抽象的過ぎるので、日々の生活で活かせるような具体的実践方法を次の章で紹介しよう。

具体的な成長プロセス

成長しない人間はいない。しかし、成長の早い・遅いは存在する。以下にあることは、より効率的に成長するための誰にでも出来る実践法である。

内省的観察(リフレクション)

ある男は言った。

「先ず隗より始めよ」

遠大な事業や計画を始めるときも、まずは手頃なものから着手するのがいい、と言う例えであるが、能力の成長において大事なことは、

「先ず内省から始めよ」

である。つまり、あなたの人生で、数多くの経験を積み重ねてきたはずだ。まずはその点と点を線で結ぶ作業から始めるのが成長の近道である。

例えば、私は○○と○○の経験をしたが、実はこういうことだったんだ、とか、あるとき漠然と△△と考えていたが、私は無意識的に、□□のような思想を持っていたんだ、とかいった風にである。

ここで、どうしても理解出来ないことや、どうしてもつながらないことが見えてくるはずである。案ずることはない。どうしても分からないことが分かるようになった時、あなたは大きく成長するのである。

目標設定

線で結べない、ということは、経験が足りない、ということ。大きな成長をするための次のステップは、どんな経験が足りないのかを把握し、その経験を得るという目標を立てることである。

経験を得る手段は本、インターネット、具体的実践、何でも良い。注意しなければならないことは、大きすぎる目標を立てないこと。小さな経験の積み重ねが大きな成長を生む。もし仮に、足りない点が多くの点で構成された立体ならば、立体を構成する点の一つ一つをかき集めていくことに集中しよう。漠然と大きな目標に向かって歩いて行くより、よほど効率的だ。

具体的実践

目標を立てたら、後は実践するのみだ。ただし、実践してそのまま放置してはならない。

内省的観察(経験の抽象化)

実践の後、それらが過去の経験と結びつけられるかを考える。目標が達成されたか否かはさておき、思わぬ経験とつながるかもしれない。

実践終わりは必ず抽象化、それが終わったら内省。次の目標を立てていくのだ。

このサイクルを息をするように続けることが出来たら、あなたはいつの間にか立派に成長しているだろう。

最後に

この記事の内容は、成人発達理論を元に、自分なりに成長法則を組み直したものだ。つまり、個人的な経験による解釈も含まれていたり含まれていなかったりするので、成長についてもっと知りたい、もしくは、私の主張する成長理論が納得出来ないという人には、以下の本をおすすめする。

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